日本語 English
Learning about make KAMABOKO

冷凍すり身の取り扱いで気をつけるべき5つのポイント

練り製品を製造するには、生の原料から採肉し、水晒を行って練り製品の原料にする場合がありますが、現在は冷凍すり身が簡便性があり、色々な魚種が開発され使用されています。冷凍すり身の使用上の注意点です。

冷凍すり身の受入検査基準を明確にして購買する

すり身の規格基準は各々の会社で設定する必要があり、製造メーカーの提出した規格のすり合わせをする必要があります。実際すり身を購入した場合、サンプリングを行い、自主検査をして基準にあった品質であるかの確認が必要です。

製品に応じた摺り方及び加熱をする

製品に応じて冷凍すり身を使用しての攪拌の仕方が異なります。揚げ物や竹輪は荒く摺る、すなわち塩摺りを短くしたりしてすり身の繊維感が残るくらいが適当です。他方かまぼこやカニカマに関しては、丁寧に塩摺りを行った方が、出来上がりの食感は身質がしっかりします。

解凍温度と時間に注意をする。

冷凍すり身を解凍する場合、冷蔵庫で一昼夜程度解凍する場合がほとんだと思われます。その場合、冷蔵庫温度と時間をしっかり管理してバラツキのないように注意が必要です。そして解凍終了後の温度は-2℃~-5℃くらいが適当です。それ以下の温度だと攪拌機に投入した場合、刃がかけたり、荒ズリ時間が長くなります。それ以上の温度だと荒ズリ時間が短くなり、塩ズリ時間にも影響して管理が難しくなり、注意が必要です。

攪拌における食塩添加温度に注意をする

練り製品の製造工程において攪拌における塩ズリが最重要になります。

塩ズリを開始するには荒ズリですり身自体に氷結晶が残っていない状態、温度では1℃~2℃くらいで食塩を投入するのが適当です。氷結晶が残っている状態で食塩を投入すると氷結晶が残って時間がかかり、注意が必要です。

摺り上がり温度に注意をする

これは魚種によって違いますが、スケソウダラのような寒冷地に住む魚の場合は13~15℃までの温度で摺り上げた方がよいです。一方イトヨリの様な温暖水域に住む魚の場合は、逆に15℃以上で摺り上げた方が適当です。摺り上がり温度によってその後の工程や品質に影響が出るので注意が必要です。